こだま
◆「A級戦犯はもはや戦犯ではない」とは野田首相の持論らしい。首相になってもそれを改めるつもりはないという。どこから出て来る理屈か知らないが、とんだ人が首相になったものだ。◆歴史認識で国際的常識に追いつけぬ首相は珍しくなかったが、「戦争犯罪」についても国際的常識を心得ぬ首相が二一世紀も一〇年代に現れたとはなんとも悲しい話である。◆「戦争と人道に反する罪には時効はない」とは、一九六八年国連総会で議決された条約である。だが、日本はいまだ批准していない。首相の持論の遠因はそこら辺りにあるのかもしれないが、お粗末な話である。◆だが、そんな国際条約を首相はもともと知らないのかもしれない。どちらかは知らないが、そんな姿勢で政治に当たられては平和も民主主義も危ういものだ。ただ靖国派は笑いが止まらないだろう。ところで首相は戦争犯罪や人道に反するを支えた治安維持法は知っているのだろうか。知っていても知らんぷりするもしれない。知らなければ教えてやろう。知らんぷりなら許さないでおこう。われわれの運動だ。一一月九日、盟代表は国会へ行く。一年間、同盟会員の集めた署名を引っ提げて。
2011.10.15 不屈和歌山県版 №242 (2)