再び暗黒政治許さない
治維法廃止60周年でシンポ
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治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟(国賠同盟)は十五日、「ふたたび戦争と暗黒政治を許さない」をスローガンにしたシンポジウムを東京・文京区の全労連会館で開きました。シンポは、同法が一九四五年十月十五日に廃止されてから六十周年を迎えたことから企画されたもの。治安維持法犠牲者「九条の会」発足と、同会呼びかけ人からの参加を訴えるアピールも紹介されました。
侵略戦争と専制政治に反対して同法で弾圧された犠牲者ら約百人が参加し、浜林正夫・一橋大学名誉教授をコーディネーターに「いま治安維持法を問うことは、憲法改悪を問うこと」と、パネル討論しました。
パネリストとして柳河瀬精・国賠同盟大阪会長、日本共産党の吉岡吉典元参院議員、弁護士の平山知子氏がそれぞれ報告。柳河瀬氏は、弾圧の実行者の特高警察官僚が戦後も国会や行政機関で公職についた事実を紹介しました。
吉岡氏は、戦後の平和・民主主義の全面否定をめざす危険な動きを報告。「いま憲法を守りぬくことが大事だ」と訴えました。
平山氏は「私も治安維持法の犠牲者の遺族」と語り、父親が、特高に九回逮捕され言語を絶する拷問を受けていたことを紹介。憲法改悪を許さない運動を広げることの大切さを訴えました。
2005年10月16日(日)「しんぶん赤旗」